2013年2月17日

SNSゲームといわれているもの

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モバゲーなどのSNSゲームの仕組みのことと、最近思っていることを書いてみよう。

少し前のゲームの仕組み

ゲームをはじめるときに属性を選ぶ。大体は三竦み。一番多い属性に強いものを選ぶと展開が楽になったりするけれど、微妙だったりする。格好良くないとか。あんまり意味が無い。
基本的には、体力、攻撃力、防御力が振り分けられる。
体力を使うと経験値が得られる。経験値が一定値を超えるとレベルが上がり、体力、攻撃力、防御力を伸ばすことができる。一般的なRPGと同じだ。ゲームによっては体力、攻撃力、防御力が全快する。
攻撃力を使って、他のプレイヤーと戦うことができる。戦利品は宝物だったり、ゲーム内のお金だったり。攻撃を受けたプレイヤーの防御力は減る。
戦いは単純で、攻撃力が相手の防御力より多ければ勝ち、少なければ負け。
体力、攻撃力、防御力は基本的に時間が経てば回復する。
攻撃力、防御力は実はもう少し複雑で、この値に対してアイテムが持てるとか、アイテム自体に攻撃力、防御力があるとか、多少ややこしいこともあるけれど、大体はこういう感じだ。

ソーシャル要素はどこにあるのか

たいていはゲーム仲間を増やすことになる。ゲーム仲間を増やすと体力、攻撃力、防御力を割り振る量が増える。これで何十人も仲間を増やしていくわけだ。
こういうのが縁で、とっても仲良しに!なろうと思えば、なれるんじゃないかな。
そういうケースも実際に見たことがあるし、一時期各種SNSゲームは出会い系とほとんど同じだった。
今ではゲーム運営側が「直接会う行為」などを監視規制している。見つかったらアカウント削除される場合もある。
そりゃ会話が天気と家族とワイドショーになるわ。

ビジネスとしては

基本的にはゲーム内でレベルを上げれば強くなる。レベルを上げるための経験値を得るために体力を使うが、これを復活させるには時間の経過を待たねばならない。これを解決するために課金アイテムが存在する。
攻撃力や防御力も同様。また、アイテムなんかも同じ。
これを売ることでゲーム会社に利益が入ることになる。
効率よくゲームを進めていくには課金してアイテムを使えということに。

課金しないで効率よくゲームするには

普通はゲーム画面に24時間張り付くことなんてできない。
レベルを上げるには単純に体力を使うボタンを押すだけ。
だから、これを自動化しようということを考える。寝ている間もレベルを上げようということ。
HTTPリクエストを連続で投げ続ける仕組み、ツールやスクリプトがあればいいのだ。

他にも方法はある。サブアカウントを使うことだ。従来は携帯キャリアのメールアドレスとアカウントが紐付けられていたが、スマートフォン対応で、Gmailのメールアドレスでもアカウント登録が可能になった。無限にアカウントを作成することができるのである。
怪盗ロワイヤルをやっている人は「新米の怪盗を見る」のページを見てみたらわかる。同じ名前や連番が続いていることに気づくだろう。これらは特定のプレイヤーが自分の操作できるアカウントを複数作成しているからだ。この作業は手動ではないものもあるだろう。
アカウントを複数持つメリットとしては、ゲームに招待することで貰える強力アイテムを手に入れることができたり、複数のアカウントを一度に任意の操作をしたり(例えば特定の1プレイヤーに攻撃するとか)がある。

ゲーム会社側の対策

課金しない人が増えては収入が減って困るので、ツールやスクリプトは排除する。
たとえば一定間隔、1秒間にボタンを3回連打しているような行為はアクセス制限する。
他には1日のレベルアップ回数を制限する、など。
システム面では、プレイヤーの体力、攻撃力、防御力よりも、アイテムに重きを持たせるようになった。
プレイヤーのレベルだけをいくら上げても、強くなれないのだ。
カード(アイテム)ゲームにしてしまうのである。

コンプガチャ

カードやアイテムも無料、有料で手に入るようにしている。ガチャという「くじびき」のようなシステムだ。
もちろん、有料の方が強いカードを手に入れやすい。
カードを集めることで更にレアカードが手に入る仕組みもできた。いわゆるコンプガチャだ。
レアカードにはオークションで数十万円の価格が付いた。
この仕組みは各SNSゲームで広く受け入れられてしまって、いろいろなカードゲームを生み出すことになる。その結果、システムが同じでテーマが違うだけのものが多数増えた。
一方、有料ガチャで課金無双する人が多数発生し、世の中的に問題になった。
また、景表法という法律にも抵触するかもといったグレーな問題もあり、単純確率のガチャは自主規制されていく。

ガチャ規制後のガチャ

規制後は、ガチャの当たり確率を明記したり、残り何枚に当たり何枚があると記載したりするようになった。
まあ、本当に当たりを得ようとすれば、単純計算したときに数万円かかるのが目に見えるようになっただけ。以前は確率表示も何も無く、ゲーム運営が独自で決めていた。

今後のSNSゲームに自分が期待すること

ゲーム運営側が収入を上げる仕組みが必要なのはわかる。だけど、無課金でゲームするのが辛いものがほとんどになってきた。
ソーシャル要素についても、実際のところはどうだろうか。いわゆる「出会い規制」を厳しくし過ぎたこと、twitter/facebookなどで、単純に知らない誰かとコミュニケーションをとる別の方法が容易になったことから、あまり重要で無くなったように思う。
ゲームの内容についても、同じシステムでゲームのカードやグラフィックが変わっただけで、大きな変化は何年もの間、無いように感じる。経過時間でステータスが回復するとか、ガチャで強いアイテムが入手できるとか、システムの基本的な部分は変わっていない。
ゲーム会社が運営上利益を得る仕組みも必要だけれど、そろそろ新しい仕組みを考えないと。
あと、こういったビジネスが成り立っている国って少ないのだろうか。

Posted by BB at 2013/02/17 19:40
Category : software

 
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