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2010年3月の話になるけれど。

3月5日の未明に、寝ようとしたら、みぞおちの辺りが急に痛くなった。胃痙攣のような痛みで、しばらくほうっておけば治るかと思ったが、いっこうに治まる気配がない。胃痙攣だと思って、温かいお湯を飲んでもダメ。仕方なく、夜間診療を受け付けてくれる病院に行った。
超音波で診察するも、急性胃炎か胃潰瘍、急性十二指腸炎あたりでしょうということで、次の休みに胃カメラと超音波、血液検査の予約をして、痛み止めをもらってその場は帰った。

3月7日に、まず超音波検査。胆嚢が少し腫れているとのこと。胃カメラ検査は、胃が荒れているものの、潰瘍や出血は無かった。胆石症で胆嚢が腫れて痛みが出ているのでしょう、とのこと。外科的な治療を考えてくださいと言われた。とりあえず痛み止めで様子をみる。

そして3月15日の朝になって、痛みが我慢できない程度になった。超音波検査をすると、胆嚢が腫れ上がっていた。入院と絶食、手術を言い渡され、午後からのCT検査を予約、即日入院することになった。この日は朝から何も食べていなくて、たいへんおなかが減っていたが我慢した。CT検査では、造影剤を注射しての撮影。この造影剤は体中が温かくなり、説明は受けていたが、びっくりした。
検査の結果、胆嚢には胆石がたくさん詰まっていて、もう、胆汁を濃くする機能は働いていないということ。そして3/17の夜に手術することになった。

その日、入院してからは、ずっと体に点滴を入れていた。いわゆる『ご飯の代わりの栄養』と、消炎剤と、痛み止め。
入院生活は暇だった。暇だろうと思って、情報処理試験の本とPSPを持ってきたが、本は机が無く横になって読むのも辛いので、ほとんど読まなかった。ゲームばかりしていた。
病院は全館禁煙で、タバコを吸う場所が無かった。ただ、裏口に大きな缶が置いてあり、入院患者や、見舞いの人が、それを灰皿にしていた。掃除のおばさんも、時々それを空にしていたから、きっと暗黙の了解なんだろう。タバコは数も持ってきていなかったし、食後と寝る前だけに自重した。1回だけ先生に、手術中に痰が絡むから止めときなさいと注意された。

入院した部屋は、4人部屋。そのうち2人が脳梗塞。もう1人は首を怪我した人。脳梗塞の人のうち1人は、自分よりも若そうな人だった。ただ、あまり回復できていない。夜中になると暴れていた。もう1人の人は心臓に疾患が見つかり、ペースメーカーを埋め込む説明を受けていた。なんだかどちらも大変で、気の毒で、自分は軽い病気なんだなあと実感した。もう1人の怪我の人は病院内を歩き回っていて、こちらも暇そうだ。

手術の日、看護師さんに体毛を剃られた。以前、盲腸で入院したときは剃刀だったが、電気式のシェーバー。これはとても恥ずかしい。ほか、顔髭を剃るように言われた。酸素を送る管を入れるときに、テープが貼り付かなくなるから、ということ。

手術は、全身麻酔だった。全身麻酔を打ったときに抵抗して起きていてみようとしたが、すぐに眠ってしまった。気がついたら朝。尿の違和感で気がついた。オムツとカテーテル。どちらもすぐにはずしてもらった。へそのところから内視鏡を入れたらしい。後で少し医師に説明してもらった。右の胸の、胆嚢を摘出した辺りにあるパイプを外して、テープで蓋をした。
しばらくしてから、自力で部屋に戻る。「若い人はすごいね」とか看護師さんに言われたが、暇だったからだ。
後で胆石を見せてもらったが、こげ茶色っぽい小さいのが10個。切除した胆嚢は検査されているとのこと。

食事は手術の翌々日の朝から出るようになった。初日は三部粥、明日は五部粥というように、少しずつ慣らしていくメニューだ。今まで、同室の人の食事を物を匂いだけで我慢してきたので、物を食べられることがとても嬉しかった。その日に点滴も外れた。
入院中は手術跡が痛くて、本が読みにくい。やはりゲームばかりしていた。
手術から病室の外を歩いていたら、先生から「退院しますか？」とのこと。なので、手術から3日後に退院した。そういえば抜糸していない。傷跡は4箇所あるが、内視鏡を入れた「へそ」の部分だけは、縫合されているみたい。他はテープでとめてあるだけだ。

その後、一週間会社を休んで、仕事に復帰した。結局会社は9日間休んだことになる。
抜糸の方は、糸が溶けてなくなったようだ。手術と入院の費用は約18万円。高額医療費の事前手続きをして、だいたい9万円になった。
その後の通院で超音波検査したが、総胆管も異常なし。
手術のあとは、肩こりだと思っていた、背中の痛みもなくなって、そちらは快調になった。便は軟らかい。緊急でトイレに行くこともある。

胆石は、コレステレールの摂りすぎと、規則正しい食生活を守らないことが原因。
なりたくなければ、きちんとした生活を送ること。
手術してから、あんまりお酒は飲んでいない。